folder 先日、Peter Gabrielのレビューの時にチラッと紹介した、Sting & Gabrielのジョイント・ツアーがアメリカのコロンバスからスタートした。
 映像を見てもらえれば分かるように、左がGabriel、右がStingで、両方のバンド・セットが同時にステージに上がっている。通常、大体同じステイタスのアーティストが共同でツアーを行なう場合、前半・後半それぞれのセットに分かれた二部構成形式で進行し、実際にコラボを行なうのはアンコールで1、2曲程度、ということが多いのだけど、ここではセット・チェンジもなく、2バンドともほぼ出ずっぱりでプレイしている。


 
 曲順構成も独特で、自身の持ち歌を3曲以上ソロで続けて歌うことはほとんどなく、例えばStingが「Driven to Tears」「Fragile」とプレイすると、続けてGabrielサイドが「Red Rain」になだれ込む、という豪華すぎる展開になっている。2人で交互に「Games with Frontiers」をデュエットしたり、Gabrielが「Set Them Free」を歌ったりなどサービス精神もフル稼働、チケット代以上の価値があることに間違いはない。
 一番高いシートでも325ドル前後なので、2016年夏現在、円高傾向の日本人、特に45歳以上の洋楽好きにとってはヨダレが出ちゃうほどお得な話なのだけど、まぁ今さら買えるはずもないか。とっくの昔にソールド・アウトしちゃってるし。

 形態的には一応対バンなのだけど、場末のライブハウス・レベルの鬼気迫ったムードはなく、そこは分別ある大人同士、一方が見せ場の時は引き立たせ役としてスッと引っ込み、「どうぞどうぞ」とメインを譲り合っている。
 かつては2人ともアーティスト・エゴの権化のような丁々発止を繰り広げていたけど、すっかりアクの抜けきったここでの彼らの所作は、まるでサラリーマンの接待カラオケのよう。そんなユルいスタイルのステージなので、相手を凌駕しようとする気は、お互いまるでない。
 ユルいムードなのは観客も同じで、だだっ広いスタジアム級の会場は、コンサートというより野球観戦の雰囲気に近い。ドリンク片手にスタンドをウロついているのは普通で、StingのファンはGabrielメインの時は平気でトイレ・タイムに立ってるし、そのStingメインの時も釘付けになるのではなく、終始リラックス・モードでくつろいでいる。
 そう、スタンドからアリーナまで一体感を共有し、総立ちになる類いのライブではないのだ。ここで行なわれているのは、もっとカジュアルな、外野スタンドの芝生で寝っ転がりながらビールをあおる、そんなスタイルのライブなのだ。

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 多分アーティスト側も、通常のソロ・ライブのように、ステージ構成を緻密に組み立てたり、観客へのスタンディングを強要する感じではない。言ってしまえば「ふたりのビッグショー」的な、お茶の間で家族そろって安心して見ていられる、そんな和やかなムードに満ちている。
 ここで演じられているのは極上のエンタテインメント、ラスベガスの常設ステージに立つCeline DionやRod Stewartを彷彿させる、そんなショーである。
 ロックの歴史の長いアメリカでは、こういったジョイント・ツアーが主流となりつつある。ステージ設営など諸々の経費も半分で済むし、体力的な問題でフルセット演奏するのが辛くなってきたアーティスト側の負担も、大幅に解消される。
 なんだ、そう考えりゃいい事ばかりじゃん。

 今では懐メロショーの大御所的立場となってしまったStingだけど、そんな彼のクリエイティヴィティがまだ高く、ロックの可能性の新たな地平を切り開いていたのが、80年代後半という時代である。
 お子様向けのポップ・ソングや、お手軽なシーケンスでお茶を濁したような駄曲も多かったけど、そんなのはいつの時代も変わらないわけで、極端な話、ロックが真の意味で進歩的であった最後の時代が、この80年代後半だったと思うのだ、俺的には。
 何かと言えば「ロックは70年代まで、いや60年代で終わってしまった」と訳知り顔でのたまう連中も多いけど、その時代をリアルタイムで過ごしてきた俺にとって、ロックの全盛期はやはりこの時代なのだ。「空白の80年代」「商業性を優先した産業ロック」など、流し聴き下だけできちんと聴こうともせず、思考停止状態で昔の音楽ばかりを無条件で崇め奉ったりする輩が多すぎる。
 昔のレココレって、そんな空気が充満してたよね。

 で、Sting。
 ある意味、発展的解消を遂げたPolice解散後、彼の創作意欲はとどまるところを知らず、ソロ・デビュー・アルバム『The Dream of the Blue Turtles』リリースに伴う長期世界ツアーを終えると、あまりブランクを空けずリリースされたのが、この2枚目のアルバム『Nothing Like the Sun』。
 バブル絶頂期の1987年にリリースされたこのアルバム、当時の勢いからしてUK1位US9位は順当な実績だけど、なんとここ日本においてもオリコン1位を獲得している。確かに「We'll be Together」がCMに起用されたため、お茶の間への浸透度もそれなりにあったけど、こんな地味なサウンドがユーミンや明菜と肩を並べてチャートインしてしまうのも、まだ海外アーティストに対する憧れが強かった時代の特徴である。深夜だったけど、「ベスト・ヒットUSA」も「MTV」も普通に見れたしね。
 しかもこのアルバム、収録時間が中途半端でレコードでは1枚半、要するに2枚組で販売されていた。今はCDやダウンロード販売が主流なので、このアルバムも普通にシングル・アルバムとして分類されているけど、当時のレコードの2枚目裏はツルツルの塩ビ盤で何も録音されておらず、ちょっぴり損した気分になった人も多いはず。
 価格こそ、シングルとダブルのほぼ中間帯に設定されていたけど、「もったいない」という気持ちを強く持ってしまうのは、平均的な日本人の性である。シングルB面でもライブ・テイクでも、何かしら埋めてしまえばお得感もあるのに、と余計な助言までしてしまいそうである。まぁ、アーティストに経済性をもとめてもしょうがないか。
 当時、このアルバムがリリースされたレーベルA&Mでは、Joe Jacksonも全新曲のライブ・アルバム『Big World』において、同様のフォーマットでリリースしている。考えてみれば、JoeもSting同様、意識高い系アーティストの先鋒的ポジションであるからして、奇跡的なシンクロニシティがあったのだろうか。
 まぁ、偶然なんだろうけど。

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 ここで奏でられるサウンドは、基本前作を踏襲した「若手ジャズ・ミュージシャンのジャズ的解釈によるドライなAOR」となっており、前作に引き続いて参加のKenny Kirkland (key)、Branford Marsalis (sax) が、一層こなれたプレイを披露している。ドラムには、Gabriel 『So』でのプレイで名を挙げたManu Katché と、安定のベテラン・ミュージシャンAndy Newmark を起用しており、これまでよりさらに複合的なリズム・プレイを追求している。
 のちに公開された、デビュー・アルバムと同タイトルのドキュメンタリー映画では、若手ミュージシャンの強化合宿の如く、タコ部屋的な短期集中レコーディングが行なわれていたけど、ここでは比較的時間をゆったり取った、半年に及ぶ断続的なスタイルでレコーディングが行なわれている。
 意識高い系ミュージシャンの筆頭として、常にクリエイティヴィティを追求していた彼としては、前回と同じアプローチの作業スタイルでは、デビュー・アルバムを超えるものができないことを悟っていたのだろう。基本コンセプトは前作のそれをなぞりながらも、まったく別のアプローチを取る必然性があった。
 レコーディング時期が多岐に渡っているおかげもあって、有名無名ジャンルを問わず、バラエティに富んだミュージシャンが名を連ねている。同じロック・セレブとして王道を歩んでいたEric Claptonや、ジャズ畑の大御所Gil Evansなど、話題を集めるメンツも多い。共通しているのは、鼻につくほどの選民性、インテリジェンス臭漂う意識の高さである。
 そんな中、顔を合わせれば殴り合うことが挨拶代わりだったPolice時代の盟友Andy Summersが何食わぬ顔で参加しているけど、まぁこれは話題性というより腐れ縁と言った方がよい。ていうか、あのバンドの鬼っ子はダントツにStewart Copelandだし。

 この時期のStingは、プライベートで母親を亡くし、精神的にまいっていた頃となっている。これまでメディアに登場するたび、ユングだ同時代性だ熱帯雨林保護だArthur Koestlerだと、何かと理屈っぽい大風呂敷を広げてきた彼が、このアルバムでは素の自分、Gordon Matthew Thomas Sumnerとしてのパーソナリティを垣間見せている。
 そういったウェットな感性とは無縁の、極めてドライな純音楽主義を体現していたこれまでのSting、今でもプライベートを切り売りするタイプのアーティストではないけど、特にこのアルバムでは各曲の政治的なテーマも含め、全体的にネガティヴなトーンが影を落としている。
 前作収録の「Russians」に代表されるように、積極的な社会参加意識、ジャーナリスティックな意識の高い視点の芽生えが窺えるのが、この時期の特徴でもある。特にこのアルバムでは、その傾向が強い。
 近年はイルカ保護団体への支援表明でメディアに姿を見せたSting、ご意見番的ロック・セレブとして、常に問題意識を持ち続ける姿勢は変わらないけど、肝腎の作品内容にそれがフィードバックされていないのが、ちょっと寂しい。

 ロックにとって大言壮語、わかりやすく言えば。広げる4大風呂敷は必要である。正直、どれだけ広げようと広げっぱなしだろうと、そんなのはどうでもよい。結局のところ、ロックという音楽表現は、大多数のマスを相手にしてゆくため、明快でも小難しくても、何がしかのインパクトが必要なのだ。
 風呂敷を畳むことなど、考えなくてもよい。そのうちファンなりサポート陣がうまく畳んでくれるだろうし、むしろその乱雑な広がり具合や皺くちゃの具合こそがロックであるからして。
 前回のJoe Jacksonの時にも書いたけど、彼もまた、こぢんまりしたパーソナルな部分を見せられても、興味を惹くタイプのアーティストではない。もっとハッタリを、もっと完璧に構築された大ボラを吹ける者こそが、一流のアーティストと言えるのだ。
 そのロジックで行くと、最強なのはRobert Frippということになる。ブレないよな、あの人は。


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1. The Lazarus Heart
 オープニングはBranfordのソプラノ・サックスをリードとしたミドル・テンポ・ナンバー。なのにあまり軽快さがなく閉塞感が漂うのは、中二病的なメタファーの飛び交う歌詞。母親の亡くなる直前に見た夢から着想を得て作られた、とのことなので、重くて当たり前。ユング経由やキリスト教条主義的な観点から見ると、一条の光が差し込むシーンもあるため、まったく出口なしというわけではないのだけど、Stingのヴォーカルもどこかノリきれていない。
 しかし、冒頭からこんな重い曲を持ってくるあたり、当時の彼の切迫さが伝わってくる。でも、アンサンブルは最高。ロックというよりはAOR、しかもかなりジャズ的イディオムを添加したサウンドは変幻自在。変則リズムも気にならないくらい。あまり前面に出てないけど、時々印象的なフレーズをぶっ込んで来るのがAndy。さすがツボもわかってらっしゃる。

2. Be Still My Beating Heart
 US最高15位にチャートインしたのに、なぜかUKではシングル・カットされなかった、こちらもAndy傘下のミドル・チューン。ミステリアスな雰囲気が全編を覆っているけど、決して重苦しくない、きちんとヒット性も意識して組み立てられた、最もAOR性の高いナンバー。
 しかしAndy、エフェクト的な使い方しかされてないけど、これでよかったのかな?まぁあんまり俺が俺がという感じの人ではないし。

3. Englishman In New York
 多分、Stingのディスコグラフィの中では、1、2を争う有名曲。AOR的フュージョン・サウンドにスウィング・ジャズとレゲエを無理やり合体させてしまい、しかもそれが違和感なくすべてが融合した奇跡の曲。ただ当時のチャートを見ると、UK51位US84位というチャート・アクションにはちょっとビックリ。もう少し上に行ってると思ったのだけど。やっぱりCM曲は耳に残るので、印象としては強い。
 この曲のクライマックスは2分半を経過した当たり、軽快な突然Branfordのサックス・ソロが奏でられる中、突然挿入される地響きのようなバスドラ。優雅な旋律を打ち破るその轟音は、ただ流麗なだけに終わってしまいそうなところにインパクトを与え、永遠のスタンダードへと昇華した。



4. History Will Teach Us Nothing
 真夏の夜に奏でられる、怪しげな場末のクラブで演奏されるレゲエ・ナンバー。猥雑ながらクール、Sting含めプレイヤーは皆、こうべを垂れながら演奏に集中している。そんな曲。繰り返される「Sooner or later」のフレーズはどこか呪術的で、真夜中の迷宮に誘い込む。

5. They Dance Alone (Cueca Solo)
 UKでは4枚目のシングルとして94位という成績に終わったけど、チャート的な実績よりはむしろ、よくこんな政治的な楽曲をシングルとしてリリースした、というところに大きな意義がある。
 南米チリで起こった軍事政権による大規模クーデター。国民に愛される大統領だったSalvador Allendeに反旗を翻し、政権を奪還したのが陸軍司令官Augusto Pinochet だった。アメリカをバックに猛威を振るったPinochet 政権の残虐振りはとどまるところを知らず、国際的にも大きな批判の渦が巻き起こった。

 彼女たちは行方知らずの者たちと踊る
 死者たちと踊る
 目に見えない愛と共に踊る
 言葉にならない苦しみを抱え
 父親たちと踊る
 息子たちと踊る
 夫たちと踊る
 彼女たちは一人ぼっちで踊る 一人ぼっちで

 今ではすっかり政治家としての顔が有名になってしまったRubén Bladesのスポークン・ワードが挿入されている。その語りは冷静ながら、熱がこもっている。
 一応、Clapton やMark Knopfler が参加しているけど、正直特筆するプレイではない。音楽にイデオロギーは必要ないと思ってるけど、この曲はそんな理屈も関係なく、引き込まれてしまう。

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6. Fragile
 UK70位にランクインしたシングル・ナンバー。てか、5.同様、こんな地味な曲もシングル・カットしていたんだな、そういったのも許される時代だったんだよな。
 ニカラグアの水力発電ダムで働いていたアメリカ人エンジニア Ben Linderが、アメリカ政府の支援を受けていた反サンディニスタ軍コントラによって殺害された。アメリカ政府の資金提供を受けていた軍隊によって、1人の善良なアメリカ市民が何の罪もないのに虐殺されたことに、世界中から政府への非難が集中した。
 そんな報道を耳にして(本当に)心を痛めたStingはひとつの歌を書き上げた。

 いつまでも雨は降り続けるだろう
 それはまるで、星が涙を流しているように見える
 いつまでも雨は教え続けるだろう
 僕らがどれほど壊れやすい存在かを

 リリースから14年後、9月11日のアメリカで同時多発テロが勃発した。その日、Stingは自宅の中庭でのライブを計画していた。テロの一報を聞いて、中止も考えていたが、寸前まで迷いに迷って追悼コンサートとして敢行、すべての予定を変更して1曲目に歌われたのが、この「Fragile」だった。
 その10日後、アメリカ4大ネットワークの総力を結集して、急遽放送されたテロ犠牲者追悼チャリティ番組「America; A Tribute To Heroes」においても再び、彼はこのナンバーを歌った。
 もし再び理不尽な諍いが起こった時、Stingはこの曲を歌うのだろう。
 でも、そんな形ではあまり聴きたくないな。



7. We'll Be Together
 シングル・リリースとアルバムとの間に結構ブランクが空いてるのは、もともと日本のキリンビールのCM用に制作された曲だから。US7位UK41位と、アップテンポ系の受けが良いアメリカでは好評だった。アウトロでフェイク的に、前作「If You Love Somebody Set Them Free」のフレーズを歌ってること、またコーラスにAnnie Lennox が参加しているのが、特徴と言えば特徴。
 ファンキーでノリも良く、発売当時は俺も大好きな曲のひとつだったけど、Sting的にはあくまでCMサイズでオファーがあったから作っただけで、そんなに思い入れはないらしい。確かに後になってから聴いてみると、明らかにアルバムのトーンからこの曲だけはっちゃけ過ぎて浮いてるのと、そのはっちゃけ具合も脳天気なものではなく、どこかヤケクソ気味に映る。
 単体で聴いてれば、いい曲だけどね。

8. Straight To My Heart
 ソリッドなリズムが印象的な、ダンサブルなポップ・ナンバー。楽曲の完成度は高いのだけど、クセの強い楽曲が揃っているこのアルバムの中では、ちょっと地味に聴こえてしまう。ポリリズミックなビート主体のバッキングは、時代を超えて古びない響きを持っている。

9. Rock Steady
 ジャジーなアドリブっぽいフェイクも混じるポップ・チューン。多分、こんなセッション・スタイルのナンバーなら、いくらでも作れたのだろう。当時のStingの充実ぶりが窺える、肩の力の抜けたヴォーカルが聴いてて心地よい。

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10. Sister Moon
 「Moon Over Bourbon Street」を彷彿とさせる、スタンダード・ジャズをモチーフとしたバラード・ナンバー。Police時代との大きな違いは、スロー・テンポのバラードをプレイするようになった点が大きい。どれだけスロー・タッチにしてもStewart がリズムをいじくってしまうので、ここまでムーディにはできなかった。
 デュエットしてるかのように寄り添いながら咽ぶBranfordのホーン・プレイは、このアルバムの中では最もの見せ場。

11. Little Wing
 言わずと知れたジミヘンのカバー。これまでのセッションとは趣が違って、ここでは御大Gil Evansのプロダクションとなっており、ある意味、アルバムのクライマックスでもある。ギター・ソロもジミヘンに倣ったエモーショナルなプレイなのだけど、弾いてるのはHiram Bullock というフュージョン畑の人。調べてみると、何と日本生まれ、大阪の堺市生まれとのこと。マジで?
 で、今回オリジナルと比較するため、本家Jimi Hendrix ヴァージョンを聴いてみたのだけど、確かにJimiの方がブルース色が強く、ギター・オリエンテッドなサウンドになっている。対してStingヴァージョンは80年代という時代に即したモダン・スタイルのアレンジ。マイルドで聴きやすくなっている。Hiramのプレイもジミヘン・スタイルのマナーに則ってはいるけど、コンパクトで聴きやすい作りになっている。
 多分、世の中には多くの「Little Wing」が存在しているはずなので、いろいろ聴き比べてみるのも一興かと。
 誤解を恐れずに言ってしまうけど、これってGil Evansアレンジじゃないとダメだったの?その辺がちょっと疑問。



12. The Secret Marriage
 ラストはシンプルに、Ken Helmanのピアノだけをバックに歌う小品。短く地味なポジションだけど、メロディは恐らく全キャリアの中でも最も美しい響きを奏でている。
 こういったことをサラッとやってしまえることが、当時のStingの持つ美学だった。壮大なストリングスで締めることは、こっ恥ずかしくてできなかったのだろう。




 ここまでで、やっとレビュー199本目。
 次は200回記念、特別企画。
 そこまで大げさなモノじゃないけどね。



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