folder 1986年リリース8枚目のオリジナル・アルバム。今じゃすっかりクリスマス・ソングの定番となった「クリスマス・イブ」のマグネット効果によって、今でも地味にロング・セラーを続けている前作『Melodies』の次ということで、ポジション的には地味な印象が拭えない。そう思って当時の史料を漁ってみると、なんとオリコン最高1位を獲得、年間チャートでも10位にランクインしている。重ねて言っちゃうけど、キャッチーな部分がほとんど見当たらない地味なアルバムだというのに。それだけ日本の音楽業界の良心が残っていた、という見方もできる。
 近年は独自の世界観を確立してしまって、特にシングルではバラード・ナンバーが多い傾向にあるけど、80年代当時はまだ「Ride on Time」の影響が根強く残っており、「夏といえば達郎」というアクティブなイメージが先行していた。TUBEがデビューするまでは、山下達郎と大滝詠一の両名が日本のリゾート・ミュージックのマーケットをほぼ独占しており、他の追随を許さずにいた。あとはサザンかな。
 その兆候は「Melodies」の頃からあったのだけど、自らも設立に大きく寄与したアルファ・ムーン・レーベル移籍後は、季節感に捉われず汎用性の高いテーマを取り上げた楽曲が多くなっている。経営者側の判断としては、大きく当たればデカい季節商品よりも、息の長いロング・セラー開発に力を入れるのは、考えてみれば当たり前のことである。趣味の延長線上ではなく、ビジネスとして先行投資の確実な回収を目論むのなら、この判断は正しい。飽きられるのも早くなっちゃうしね。

 山下達郎の構築するサウンドは、自身の強いこだわりのもとに成立しており、そこで紡ぎ出される音にはすべて理由がある。もともと自身が好んで聴いていたBeatles以前のポップスやドゥーワップをベースとして、自分のキャラクターにフィットしたサウンドを構築し、そして商品として提示している。本来の達郎は実はもっとハードなサウンドを好み、AC/DCやFree、日本ではブルーハーツやイースタン・ユースなどを聴いていると公言している。好きな音楽性をそのままストレートに表現しても、自分の性質に合わないのでやらずにいる、とは本人もインタビューで語っている。まぁ好きなことをそのまま仕事に活かすというのも、なかなか難しい。
 その辺の割り切り具合は相当なもので、若いうちからプロデューサー目線での自己プロデュース能力に長けていた、と言っちゃうのは褒めすぎかもしれないけど、実際、結果がついてきている。自分の適性に合ったサウンドの細部にまでとことん手を加え、そして追求する姿勢は、後のアルバム・タイトルにもなった『アルチザン』の名に恥じぬものである。
 特にこの『Pocket Music』は達郎の長いキャリアの中でも特に難産を極め、これまでにないレコーディング時間を費やしている。『Melodies』の後、アメリカのサーフィン・ドキュメンタリー映画のサウンドトラック『Big Wave』に時間を取られたこともひとつだけど、大きな要因としてはレコーディング環境の変化が挙げられる。
 従来の固定バンドによる生演奏をベースとしたスタイルではなく、日本のポップ・シーンではまだあまり普及していなかった、デジタル機材を導入してのレコーディングだった。86年と言えばすでにYMOも散開していた頃、打ち込みによるレコーディングもほぼ一般的になってはいたのだけど、そのほとんどはテクノポップの範疇を出ず、アクセント的にオーケストラ・ピットが使われたり、これ見よがしにサンプリング・ヴォイスが突然挿入されたりと、楽曲に必然性のない使われ方だった。
 前述したように、すべての音に意味と理由がなければ納得しない達郎、彼が目指した音はアナログとデジタルの融合、どちらが上というのではなく、両方が等価の響きを持つサウンドだった。いわゆるCD準拠のサウンド、今後のミュージック・ビジネスの動向への慧眼と見れば正しい選択ではあった。あったのだけど。

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 80年代のCDの音を聴いたことがある人ならわかっていただけると思うけど、まぁ薄っぺらいことこの上ない。当時は「ノイズが無い」「無音からの急激な立ち上がり」が重視されており、肝心のサウンドのダイナミズム、いわゆる音圧については軽視されていた時代である。もともとデジタル録音自体がクラシック業界からの要望で発展していったもので、各パートの分解能やSN比については優れているけど、すべてのパーツが混然一体となったポピュラー系においては、そもそものベクトルが違っている。達郎いわく、「ガッツのある音」ではないのだ。
 これが完全な打ち込みサウンド、YMOから派生したニューウェイヴ・ポップなどは、主にMIDI機材をメインとしているため、録音時も相性は良いのだけれど、達郎の場合、リズム・セクションなどはほぼ生音が多く、その特性をデジタルに封じ込めるには、機材のスペックがまだ追いついていなかった。MIDI自体がまだ出始めの規格であって、発展途上の技術だったため、従来のアナログ録音に慣れているアーティスト・サイドにとっては、不満足な結果となってしまうことが多かった。

 もともとキャリアのスタートがドラムだった達郎、このアルバム辺りからアルファ・ムーンの自社スタジオが機能し始めたため、自らマルチ・プレイヤーとしての単独レコーディングが多くなってくる。これまではライブ時のメンバーとのセッションを中心にレコーディングを進めていたのだけど、次第に各メンバーの評価も高まって外部での仕事も多くなり、達郎とメンバーとのスケジュールを合わせるのが困難になってくる。メンバー集結時には効率的に作業を進めていかなければならない事情もあって、ある程度ベーシックな部分を作り込んでおかなければならなかった。コンピューター・レコーディングへ移行した経緯には、そんな事情もある。
 まったく質感の違うMIDIサウンドとアコースティックとをミックスし、それをデジタル環境に記録し、しかもアナログ・システムにも劣らぬクオリティを維持するという試みは、現代の技術レベルなら比較的容易だけど、当時の機材のスペックは今のスマホ以下、お世辞にも高性能とは言えなかったので、本来ならちょっと無謀だった。トイ・ピアノのキッチュな感覚を狙うのではなく、あくまでオーセンティックなMORが理想形なのだから、そりゃめんどくさいし時間もかかる。
 シティ・ポップのフィールドでは先駆者として挑むわけだけど、まず完成型のビジョンがない。生音そっくりなサウンドというのなら、それはちょっと意味が違う。同じ時間をかけるのなら、マルチ・レコーディングですべて生音で録った方がよい。目指すのは、あくまで生音の負けないデジタル、または肩を並べるデジタルだ。
 前例がないのだから、これから作り出す音が即ち基準、業界的にもスタンダードとなる。それなりのクオリティに仕上げて「コレがスタンダードだっ!」と言い切ってしまえばいいし、それだけのポジションにいる筈なのだけど、そこら辺は従来の頑固さもあって、納得するまでやり切らないと気が済まない。そんな妥協のない姿勢はファンにも強く支持されており、それが息の長いキャリアに直結しているのだけど、まぁ終わりの見えない作業である。
 レコーディング環境も途上ではあったけれど、それに比して課題だったのがアナログ→デジタルの移管作業。完成マスター・テープからアナログ・ディスクへのトランスファーは、技術的には円熟の域に達していたけど、発売されて10年も経っていないCDのマスタリング作業はまだきちんと確立されていなかった。当時のデジタル信仰は妄信的とも言えるもので、ノイズさえなけりゃ「いい音」という概念が強かった。当時のデジタル・レコーディング機材は日進月歩、言ってしまえば試作品を市販しているような状態で、最新機材がものの半年で時代遅れになってしまう、一時期のパソコンのような様相を呈していた。
 そんな移り行く状況の渦中のど真ん中にいた達郎、そんな試作品で長期間レコーディングしていたおかげもあって、やっとの思いで仕上がったサウンドはどんどん古くなってゆく。なのでまた作り直し、そしてまた…。堂々めぐりの作業にケリをつけ、リリース決定に至ったのは営業施策上の判断であって、クリエィティヴ面では納得できるものではなかった。なので、初リリースから5年足らずでリミックスし直したのは、そんな事情もある。
 そういえば、彼の師匠的存在でも大滝詠一もまた、リリース間もない『Each Time』のリミックスをしょっちゅうやっていた。気になるところが似てるんだろうな。

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 サウンドが変わると自然、それに寄り添う言葉も変わるもので、これまでは主に吉田美奈子に任せていた歌詞を、『Melodies』から全曲自分で手がけるようになっている。
 これ以前にも習作めいた作詞を手掛けてはいるのだけれど、その言葉はイメージ想起を優先させたもので、あくまでサウンドから誘発されるものが基調となっている。はっきり言っちゃうと雰囲気重視、強い個性は見られない。サウンドを邪魔しない言葉、メロディに乗りやすい言葉を選んでおり、必然とされた響きはない。RCA時代のファンキー・チューンに乗せて、自己独白を歌ってもミスマッチだしね。
 スタジオではほとんどミュージシャンの出入りはなく、主にエンジニアとの作業が多くなるため、仕上がってくる音も個人的な色彩が強くなる。これまではバンドが出した音をベースに作り込んでゆく作業が主体だった。ミュージシャンたちには可能な限り、自らの釣り上げたいビジョンを説明し、時には実演して伝えてきた。そんな強いこだわりを理解し、そしてイメージを具現化できるメンツでこれまでやってきた。ただ、思っていることすべてを伝え切れるわけではない。相互理解には、どうしたって限界がある。
 他者の介在を最小限に抑えることによって、ほぼ純然たる自分のビジョンを構築できるのが、現代にも続くデジタル・レコーディングである。当時のマシン・スペックは現代と比してかなり貧弱だし、もともとエンジニアではない達郎では技術的な限界はあるけれど、かなりの部分まで作り込むことができる。
 サウンドが個人的かつ閉塞的になるに従って、言葉、選ぶテーマもまた達郎個人の色彩が強くなる。これまでのような無難な歌詞では、サウンドに負けてしまう。必要なのは、抽象的なイメージではなく強い実像、アーティスト本人から沸き上がってくる強いメッセージだ。

 シュガー・ベイブの昔からメロディやサウンドにはこだわっていたけど、言葉についてはメロディに乗ってればそれでOK、と割り切っていた達郎。日本語でロックやポップスのメロディを歌うことに、どこか抵抗が残っている世代でもある。
 西洋音階に乗せて子音の多い日本語を違和感なくはめ込んでゆくこと、メロディを壊さぬ日本語とは?
 もっぱらそういった方向に意識が行っていたこと、また、パーソナルな部分をある程度露出させていかなければならない「作詞」という作業に、幾分「照れ」という感情があったこともまた否定できない。その辺は東京育ち東京在住の達郎のパーソナル、頑固でありながらシャイな部分も併せ持つ二面性でもある。
 ここでの達郎のサウンドは迷いがある。もっと良くなると信じた上で、自らの未熟さ・当時の環境を認め、トライ&エラーを繰り返している。その作業に終わりはない。
 同じく終わりはないけど、ここでの達郎の言葉に迷いはない。テクニック的には未熟な部分もある。だけど、サウンドも含め仕上がった音源に対して「すべての責任を持つ」という決意があらわれている。すべてのクオリティを追求してゆく過程において、「これくらいでいいか」では済まされないのだ。そのジャッジメントをする自身の要求は、どこまでも高い。
 その決意表明が込められているのが、この『Pocket Music』というアルバムである。


POCKET MUSIC
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山下達郎
ダブリューイーエー・ジャパン (1999-06-02)
売り上げランキング: 29,914




1. 土曜日の恋人
 1985年リリースのシングル。オリコン最高22位は地味なアクションだけど、何といっても「オレたちひょうきん族」のエンディング・テーマとして起用されたため、俺世代にとっては知名度はバツグン。ていうか、これくらいしか売れてなかったの?という印象。
 リズム・セクションは青山純(D)、伊藤広規(B)のゴールデン・コンビだけど、メロディ楽器はほぼ達郎独りでプレイ、ピアノで難波弘之がちょっと手伝ってるくらい。ソロ録音とは思えないほどの音の厚みはスペクター・サウンド顔負けの内容の濃さ。この時代にここまで手間ヒマかけて作り込むのは、やはり職人の為せる技。

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2. ポケット・ミュージック
 タイトル曲はシンプルなミディアム・スロー。ファンの間では有名だけど、この人のギター・カッティングはほんと聴いてて気持ちがいい。絶妙なテンポとタイミング、印象的なフレーズ。言葉にすると陳腐だけど、なかなかできるものじゃない。
 シンプルな歌詞だけど、ピッチと声の伸びを計算した熟考の跡が窺える。気持ちよく歌ってるもんな。

 I Can Hear the Music
 Sentimental Music
 I Hear the Music
 In This Pocket Music, Music

 最後のヴァースの一人多重コーラス、日本語では恥ずかしいけど、英語ならうまく歌うことができるし、こちら側としてもこそばゆくならない。やっぱ英語って便利だよね、こんな恥ずかしい言葉もメロディに乗せられるんだから。

3. MERMAID
 この曲だけ作詞Alan O’Day。もともとはアメリカのシンガー・ソングライターで、ふとした縁で達郎の「Your Eyes」を作詞、それが好評を期したため、その後、英語詞では長らくコラボを組むことになる。
 1.のB面としてリリースされたのが初出だけど、着想自体は70年代からあったらしく、やっとここで完成できた、とのこと。一応、アルバム収録時には自作詞でにする予定だったあしいのだけど、どうにもしっくり行かず、Alanヴァージョンのままとなった次第。
 良質なリゾートAORといった仕上がりは軽く、そしてアルバム中、ノリは一番良い。この時点でJポップ(当時はまだこの呼称は使われてなかったけど)の範疇には収まらないサウンドになっているのはさすが。

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4. 十字路
 どこかシカゴ・ソウルの香りも漂うスロー・ナンバー。近年の達郎のバラードは、もっと伸びのあるねばっこいヴォーカル・スタイルになっているのだけど、俺的にはこの時代が一番馴染み深い。やっぱり少年期に聴いた音楽って、一番しっくり来るよね。
 ほんのちょっとだけ竹内まりやがデュエットで参加。オフ気味なので目立たないけど、名バイプレイヤー振りを発揮している。

5. メロディー、君の為に
 イントロのベース・ラインがカッコいい。もうそれだけでOK。そんなグルーヴィー・チューン。小編成のシンプルなバッキングなのに、ここまでタメたリズムを披露できる、当時の達郎バンドは最強だった証である。
 歌詞は結構悲観的な流れなのだけど、このアルバムで最もテクニックを駆使してヴォーカル、そしてベタだけどキャッチーなメロディ・ライン。すべてのパーツがうまく嵌り込んでいる。
 「メロディー」とは女性の暗喩ではない。まさしく直喩、音楽に殉ずることを決意した達郎の覚悟だ。

6. THE WAR SONG
 リリース当時から話題を集めた、達郎初のメッセージ・ソングと喧伝された。
 当時の中曽根首相による不沈空母発言からインスパイアされたという、ストレートにNONを唱えた歌なのだけど、ちゃんとポップ・ソングのフォーマット、しかもクリエイティヴな形に収めているのはさすがポップ職人たる所以。
 当時から職人として、時代に流されないスタンダードを作り続けてゆくことを信条としていた達郎、時代と共に風化してゆくトピカル・ソングの類には手を付けていなかったのだけど、ここで世に問う気になったのは、家族が生まれたなどの個人的な心情の変化もあったのだろう。

 誰一人 知らぬ間に
 鋼鉄の巨人が目覚め
 老人は 冬を呼ぶ
 キャタピラの音が轟く

 戦争が始まったとして、戦地に赴くのは老いた指導者ではない。被害を被るのはいつも、前途ある若者たちだ。そんな当たり前のことを教えてくれる、そんなナンバー。

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7. シャンプー
 作詞は康珍化だけど、このアルバムのために制作されたわけではなく、初出は1979年、アン・ルイスに提供されたもの。女性のキーに合わせて作曲されたせいもあって、ここでの達郎のヴォーカルは尾を引くようなスタイル。なのでちょっとムーディーなカクテル・ラウンジっぽいムードが漂っている。
 Youtubeでアン・ルイス・ヴァージョンがあったので聴いてみると、オケのスタイルはほぼ同じだけど、しっとりした甘いヴォーカルにちょっとビックリ。「六本木心中」のイメージが強かったため、もとはアイドルだったことを忘れてた。



8. ムーンライト
 唯一ファルセットを多用したメロウ・ソウル。柔らかなテイストのギターが心地よい。
 この曲もそうだけど、『Pocket Music』ではパーソナル・コンピューターによる打ち込みが多用されており、使用機材もクレジットされているのだけど、それがなんと往年の名機PC-8801。ゲーム好きの友達が持っていて、何度かいじらせてもらったことがあるけど、いま思えば、よくあんなマシンでここまでのクオリティに仕上げられたものだ、と感服。だって、こんなマシンだよ?

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9. LADY BLUE
 英詞のため、ここでAlan再登板。ゴスペル・チックなコーラスが壮大なスケール感を演出しており、このアルバムではちょっと異色な仕上がり。生音が前面に出ているため、『On the Street Corner』や『Big Wave』のアウトテイク的なサウンド。こういったウェットな感触をストレートに出せるようになったのは、アーティストとしてひとつのステップアップだったんじゃないかと思う。以前なら収録してなかったと思うし。

10. 風の回廊
 1985年リリースのシングル。オリコン最高12位なので、1.よりはちょっと売れた。もともとはホンダのCMソングとして制作されたもので、初のデジタル・レコーディングによる作品。ドラムと間奏のサックス・ソロ以外はオール達郎の演奏で構成されており、しかもミックスも初めて自分で行なった。
 全編に流れるカノン風のコーラスが良いアクセントとなっており、当時の特性だった圧縮音源っぽい響きのシンセ音に彩りを与えている。最初から肩に力の入ってることが窺えるトラックだけど、ここからがトライ&エラーのスタートだった。

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11. MY BABY QUEEN
 当初、初版には未収録で、91年に行なわれたリミックス時にボーナス・トラック扱いで収録されたナンバー。心地よいミドル・テンポ、キャッチーなメロディ、でもなんかちょっと物足りない。ちょっと甘すぎるのかな?まぁ初版未収録だったせいもあって、ジャッジはちょっときつ目になってしまう。




OPUS 〜ALL TIME BEST 1975-2012〜(通常盤)
山下達郎
ワーナーミュージック・ジャパン (2012-09-26)
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JOY~TATSURO YAMASHITA LIVE
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山下達郎
ダブリューイーエー・ジャパン (1999-06-02)
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