好きなアルバムを自分勝手にダラダラ語る、そんなユルいコンセプトのブログです。

Earth, Wind & Fire

邦題は『ブラックロック革命』(笑) - Earth, Wind & Fire 『Head to the Sky』

folder 1973年にリリースされた、4枚目のオリジナル・アルバム。前作『Last Day and Time』邦題『地球最後の日』がビルボード最高89位止まりだったのが、今回はいきなりビルボード最高27位をマークしたうえプラチナまで獲得、彼らにとって出世作となった。
 それまではブラック・チャートでどうにかトップ40に食い込む程度、一般的には地味なポジションに甘んじていた彼らだったけど、突然何の前触れも下準備もなくブレイクしたわけではない。そこに至るまでには、客観的な自己分析と冷静なシーン分析とがあったわけで。
 『地球最後の日』から彼ら、所属レーベルをワーナーからコロンビアに鞍替えし、これが大きな転機となったのは間違いない。移籍に伴ってバンド・コンセプトの抜本的な練り直しを行ない、その成果が実ったのが『Head to the Sky』だった、というわけで。

 デビュー当時は、アフロ〜ジャズ・ファンクをベースとしたブラス・ロック的な特性が強かったEarth。土着性の強いアフロ・ジャズ・サウンドは、もっぱらリーダーMaurice Whiteが持ち込んだものだった。緻密に組み立てられたインプロビゼーション主体のサウンドは崇高なものだったけど、商業的に成功する類のものではなかったし、しかも評論家筋にもピックアップされることはなかった。黒歴史だよな、要するに。
 この時代のソウル/ファンク系アーティストにありがちだけど、Whiteもまた、「意識の高い音楽が既存の社会や政治に一石を投ずることができる」ことを盲信していた。なので、サウンドはシリアスで遊びのないもの、メッセージ性やコンセプトに比重が置かれている。当然、全体のクオリティは高く筋も通っているのだけれど、正直何回も聴き直したくなる音楽ではない。サウンドよりメッセージ、フィジカルよりロジカルを優先した構造である。
 要するに、つまんないのだ。

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 ある意味、プログレ的な構造を持つ初期のEarthが好きな人もいるのかもしれないけど、多分ごく少数と思われる。賛否両論はあるけれど、70年代ソウル/ディスコ・シーンにおいては確実に足跡を残したアーティストなので、一応すべてのオリジナル・アルバムが再発されてはいるけど、一般的なEarthファンが手を伸ばすには、ちょっと危険な内容である。ジャズ寄りのレアグルーヴが好きなクラブ・ミュージック・ユーザーか、よほどのコア・ユーザーでもない限り、購入する人は少ないだろう。
 実際、俺も持ってないし。

 で、コロンビアに居を移したEarth、心機一転もつかの間、まずは結果を出さなければならなかった。リリース契約もそうだけど、売上次第ではバンド運営が危ぶまれるため、策を講じなければならなかった。今も昔も変わらず、ホーン・セクションを自前で抱えた大所帯バンドは、右から左へ一歩進んだだけでも経費がかかるのだ。
 ワーナー時代の中途半端なサウンド・アプローチの反省を踏まえ、まずWhiteが行なったのがヴォーカル・パートの補強である。
 古参メンバーであるSherry Scottだけを責めるわけじゃないけど、彼女がWhiteに比肩するほどのキャラクターを確立できなかったことは、歴史が証明している。正統なソウル・バラードを持ち味とする彼女のスタイルに、演奏陣が十分に対応しきれなかったのも、互いに悲劇だったけど。まぁやっぱりWhiteだよな。「I Think About Lovin' You」なんて珠玉のバラードなんだけど、これって別にEarthじゃなくてもいいしね。
 低音パートを主としたWhiteとの相乗効果を生み出すには、力強い高音が必要だった。そんなわけで引っ張ってきたのが、ご存知Philip Bailey。単なるシャウト中心のタイプではなく、曲によって硬軟使い分けられる彼の声質は、アフロ・ベースのリズム・セクションとも相性が良かった。タイプの違う男性ヴォーカルの双頭体制は、サウンドの土台となるボトムにメリハリをつける結果となった。

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 ただ変なところでバランス感覚を気にしてしまうWhite、フロント2人が男性だとむさ苦しく思ったのか、アクセント的に使う目的で、女性シンガーJessica Cleavesを加入させている。なんか不安になっちゃったのかな。
 女性シンガーを置く利点として大きいのが、ライブでの場持ちの強さである。見栄え的にも華が一輪あった方が野郎臭さを抑えられるし、演奏陣だって力の入れようが違ってくる。音楽的な利点としても、コーラスやハーモニーに厚みを持たせることができ、数曲メイン・ヴォーカルを受け持つことで、ショー全体の流れにメリハリをつけることができる。JBだって必ずショーには一人、デュエット・シンガーの女性をフィーチャーしていたよな。まぁ色んな意味を含めてだけど。
 ただ、レコーディングとなると話は別で、高音パートのBaileyとカブってしまうため、コンビネーションがうまくいかなかった。レコードではフィーチャーされることが少なかったため、結局Jessicaは2年弱でバンドを去ることになった。
 Earthとは肌が合わなかったけど、彼女自身のスペックが低いわけではなかったため、脱退してすぐGeorge Clinton に見出され、P-Funk 中心の活動にシフトしていったことは、互いにとって良い落としどころだったと言える。

 ヴォーカルの補強はどうにかなったので、さらにWhite、次はもっと大掛かりなサウンド・コンセプトの路線変更に手をつける。
 カリンバを始めとしたアフリカン楽器によるエスニック・テイストは、Whiteが描いた揺るがぬ初期構想だったため、そこには手をつけたくなかった。その部分はアクセント的に残し、より同時代的なサウンドへのシフト・チェンジを図った。時に冗長となりがちなジャズ~インプロヴィゼーションの要素をバッサリ切り捨て、ソウル・シーンを凌駕しつつあったダンス/ファンクのサウンドを導入することにした。ここで登場するのが、ギターのAl McKay。
 世紀を超えて今も続く、繊細かつ大味なEarthのダンス・ビートの土台作りに大きく寄与したのが、このMcKayであることは、誰もが認める事実。もちろん、彼独りの力でいきなり形作られたわけじゃなく、各メンバーの尽力があってこそだけど、McKayの持ち込んだカッティング技術が触媒となって、バンドの潜在能力をポテンシャル以上に引き出した。
 そんなメンツが『地球最後の日』で勢揃いした。その後は手探りしながら独自のサウンドを固めてゆき、遂に大きく花開いたのが、この『ブラックロック革命』といった次第。ちなみに、タイトルに「ロック」というワードが含まれてはいるけど、実際にはロックっぽさはほとんどないので、その辺は誤解のないように。

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 一般的にEarthといえば、70年代後半のディスコ路線が全盛期とされ、実際、代表曲も多い。それは確かだけれど、プレ=ディスコ期に当たる70年代前~中盤の作品もまた、根強い人気がある。特にレアグルーブの流れを経由してEarthを再発見した90年代以降の新規ユーザーは、前述のワーナー時代や80年代の低迷期と比べて、コア・ユーザーの中でも大きな割合を占めている。
 全盛期から多用されたシンセ系のキラキラしたアレンジは少ないけど、ファンクとアフロとのハイブリッドなリズム・コンビネーションや、ツイン・ヴォーカルの使い分けによるサウンドのバリエーションの豊富さなどは、スペイシーなハッタリや大仕掛けに頼らない分だけ、クオリティは高い。
 そりゃ「Fantasy」やら「September」やら「Boogie Wonderland」などの定番キラー・チューンと比べればインパクトは弱いけど、そういった代表曲が生まれる土台となっているのが、この時期の試行錯誤や音楽的な実験による賜物なのだ。
 なので、このプレ=ディスコ期のメロウ・グルーヴ全開のナンバーたちが埋もれてしまうのは、ちょっともったいない。

Head to the Sky
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1. Evil
 シングルカットもされたオープニングは、ジャジーなエレピがスムース・ジャズ的な効果を生み出しており、そこからさりげなくソフトなラテンのリズムをからませることによって、後世にも評価されるメロウグルーヴ的な味わいを演出している。今もそうだけど、当時もカリンバの音色をポピュラー・ミュージックに使用することは珍しく、それが逆に新鮮な感触。でも当時の邦題「悪魔の血」はちょっと…、という気がする。



2. Keep Your Head to the Sky
 アルバム・タイトルを含んだ2曲目、これもシングルカットされている。さらにテンポを落とし、ジャジーなメロウグルーヴが展開されている。ここでの主役は巧みなファルセット使いのBailey。シルキー・ヴォイスに合わせたコーラスも絶妙。メロディーを喚起させるベース・ラインとやたら前に出るシタールの調べ。そっと寄り添うエレピのオカズ。なんだ、もう完成されてるじゃん。でもやっぱり、邦題「宇宙を見よ!」はないと思う。コーダのアカペラ、Jessicaとのファルセット対決は聴きどころ。



3. Build Your Nest
 で、ここからが彼らの新境地となる。あくまでジャズ~アフロとちょっぴりラテンの順列組合せだったところに、McKayが持ち込んだファンク要素を大幅に増やしたことによって、グルーヴ感てんこ盛りのダンス・チューンがここに誕生した。どこかお上品に構えていた演奏陣にMetersばりのセカンド・ラインが注入され、ブラコン・ファンクの祖となった。

4. The World's a Masquerade
 フィリー・ソウルにスロウ・ファンクのリズムをねじ込んだような、比較的オーソドックスな仕上がりのソウル・バラード。レコードA面最後を飾るには、いい感じにドラマティック。ここは完全にWhiteの独壇場。

5. Clover
 B面トップは荘厳なピアノ・ソロ、そこから妖しげなラテン・フレーヴァーのメロウなグルーヴィー・チューン。サウンドの主体となるフルートとコンガがまた、Earthの別の側面を際立たせている。凡庸なラテンで終わらせていないのは、絶妙なコーラス・ワークと、案外転調の多い複雑な構成。3分過ぎから突然現れる、哀愁漂うギター・ソロがSantanaを連想させる。この辺が「ブラックロック」なのかな。

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6. Zanzibar
 ラストはなんと13分に及ぶ大作。ブラジルのアーティストEdu Loboのカバーということを、今回レビューを書くにあたって調べてみて、初めて知った。YouTubeにあった原曲を聴いてみたのだけど、結構リズムにアクセントがあって、何にも知らない俺のようなビギナーでも入りやすい楽曲である。ラテンでしかもファンキー、レアグルーヴ好きな人なら抵抗なくスルッと入ってゆけるはず。
 原曲は3分程度なので、ここでのヴァージョンはジャム・セッション風に各メンバーのソロ・パートが長くフィーチャーされている。主要テーマをもとにアドリブを膨らませるのは、もっぱらジャズのメソッドであり、なのでダンス/ファンクの要素はバッサリ切り捨てられている。ホーンの活躍がちょっぴり多めかな。
 こういったアプローチはこれが最後、次作『Open Our Eyes』からは、コンパクトにまとめられた楽曲が主流となる。



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邦題『暗黒への挑戦』。相変わらず大風呂敷。 - Earth, Wind & Fire 『That's The Way Of The World』

folder 1976年リリース、6枚目のオリジナル・アルバム。これまではR&Bチャートの上位常連といったポジションだったのが、このアルバムではビルボード3週連続1位を獲得、初のプラチナ・ディスクもゲットしている。
 ちなみにこのアルバム、すごく厳密に言うと純粋なオリジナルではなく、同名映画のサントラ盤といった体裁になっている。まだ映画『Taxi Driver』で注目される前のHarvey Keitelがプロデューサー役で出演、Earthも「The Group」という名称で出演し、実際の演奏や稚拙な演技を披露しているのだけど、お察しのように客入りは不振、今世紀に入るまではほぼ封印状態、カルト映画の称号を与えられていた。多分、契約の関係もあってEarthの名称が使えなかったことと、実際の演奏シーンがほんのちょっぴりというグダグダ感も影響したんじゃないかと考えられる。
 当時のEarthにそれほどのネームバリューがなかったことが不発の要因だったといわれているけど、70年代のアメリカ映画界においてはまだインディペンデント発のブラック・ムービーの勢いが残っていたはずなので、やり方次第ではCurtisの『Superfly』クラスのヒットも狙えたんじゃないかと思うのだけど。監督だって同じSig Shoreだし。
 やっぱEarthの名前使ってないのが痛いよな。もうちょっと盛り上げろよCBS。

 初期のEarthはリーダーMaurice Whiteのジャズ・コンプレックスから由来する、プログレっぽさを加味したジャズ・ファンクが主流だったのだけど、当然大衆にアピールするものではなかった。
 もともとRamsey LewisのバンドのドラマーがキャリアのスタートだったMaurice、その師匠からインスパイアされたサウンドを自己流に解釈して、自らのアフロ・アメリカンのルーツに基づくカリンバの音色を導入した。さらにバンド名からも想像つくように、スケール感の大きいコンセプトをアルバムごとに掲げ、他のソウル/ファンク・バンドとの差別化を図った。
 その辺がわかりやすいのが、『地球最後の日』、『ブラック・ロック革命』、『太陽の化身』といった大仰な邦題。当時の洋楽担当ディレクターは音楽への思い入れが強い人が多く、その強さあまりにアーティストの意図を大きく曲解してとんでもないタイトルをつけることも多々あったけど、この場合は想いと実像とがシンクロした稀有な例である。その後もタイトルだけにとどまらず、長岡秀星がビジュアル・イメージを手がけることによって、スペクタクルかつ宗教色が強くなるのだけれど、それはもう少し後の話。
 70年代に入ってからのジャズ・ファンク界はChick Corea率いるReturn to ForeverやHerbie Hancockらを始めとする、いわゆるMiles残党勢がジャズ寄りの中心として、対してGraham Central StationやTower of Powerらがソウル/ファンク寄りのサウンドで棲み分けされていたのだけど、こうして並べて見ると当時のEarthのポジションの中途半端さが見えてくる。 ジャズにしてはプレイヤビリティ的にちょっと弱いし、かと言ってソウル/ファンク目線で見れば、妙に小難しいノリのめんどくさいコンセプトが強すぎたため、どっちつかずという印象が強い。
 その初期の路線がもう少し売れていれば、今ごろジャズ色の濃いP-Funk的なサウンドになってたのかもしれないけど、あいにく大きな支持を得ることができず、レコーディング契約も切れてしまったこともあって、活動休止に追い込まれてしまう。
 
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 そういった反省もあったのか、CBSとの再契約をきっかけとしてコンセプトの軌道修正、特に前作『Open Our Eyes』からMaurice自身がプロデューサーとしてレコーディングの全権を握るようになってからは、サウンドのコンテンポラリー化を積極的に推し進めるようになる。
 初期の基本リズムだった複雑なアフロ・ビートを後退させ、明快な16ビートを前面に押し出すようになったことが一番大きいのだけど、目に見えてわかりやすい変化がホーン・セクションPhoenix Hornsの導入。4人編成のゴージャスな金管サウンドによってアンサンブルに厚みが加わり、よりダンス・フロアへのアプローチが強まった。時代を経るに連れてサウンドからアフロ要素は少なくなり、そのうちカリンバの音色も減少、アフロの面影を感じるのはビジュアル面、頭髪だけになってゆく。
 そのコンテンポラリー化と並行して、世間では空前のディスコ・ブームが到来、わかりやすいキャラクター設定と明快なリズム・アンサンブルによって、彼らはチャートの常連になって行くわけだけど、そのディスコ・タッチの楽曲と並走するように、バンド・キャラクターも次第に類型化してゆく。前述したように、長岡秀星のジャケット・イラストもスケール・アップのインフレが止まらない状態、それに比例してステージ・コスチュームやセットも次第にスペイシーでファンタジックなものに変貌してゆく。
 この変遷がMauriceの思惑通りだったのか、それとも成り行きにまかせちゃった末のものなのか。たぶんどっちもだと思われるけど、追い風状態に乗ってしまうと、もはや自身の考えなど及ぶべくもない。
 で、このアルバム『That's The Way Of The World』だけど、後年になるに従い商業化の波に押されて類型的なディスコ・バンドに変容してゆく前、キャッチーでありながら骨太のソウル/ファンク・バンドの面影を色濃く残した姿が残されている。「宇宙のファンタジー」がどうも苦手という人なら、まずはこちらを、とおススメできる作品である。

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 Earthのメジャー化に大きく貢献したとされるのが、Mauriceと並ぶもう1人のフロントマンPhilip Baileyである。
 この機会に雑誌やネットでEarthの記事をいくつか探して読んで見たのだけど、まぁ見事に正反対。有能なビジネスマン的思考でバンドを統率するMauriceに対し、どちらかといえば生粋のミュージシャン・シップ、はっきり言っちゃえばあんまり難しいこと考えてないんじゃないかと思われるPhilipとの対比が面白い。どっちもMaurice的だったらいがみ合うだろうし、両方Philip的だったらクリエィティブなバンド運営は難しい。この辺のバランスが絶妙だったことが、他の同種のソウル/ファンク・バンドより大きくブレイクできた要因だったんじゃないかと思う。
 なので、この人は純粋なシンガーであって、いわゆる管理者、リーダーシップをとるような柄ではない。徹底的な現場主義なのだ。
 後にPhil Collinsプロデュースによってソロ・シングル”Easy Lover”を大ヒットさせたけど、正直ほかのソロ・アルバム、ていうか”Easy Lover”以外の楽曲の印象は薄い。あれこそ正に「ヴォーカリストPhilip Baileyをフィーチャリングすることを想定して作られたPhil Collinsのサウンド・プロダクション」であって、その後Philip自身がセルフ・プロデュースしたアルバムは、どうにもフォーカスがボケたものが多い。素材としては極上なのだけど、彼を活かせるのは料理人次第、自己プロデュースというのがかくも難しい、という好例である。

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 サウンド面・ビジネス面両方の総合プロデューサーとしてバンドを統括するMauriceと、彼によってしっかり構築されたサウンドの中を自由奔放に動き回るPhilipとの二枚看板によって、Earthは70年代ディスコ・ブームの立役者となった。ほぼすべての日本人が連想する「70年代ディスコの映像」といえば、スペイシーなコスチュームに身を包んで”Fantasy”や”Let’s Groove”をプレイする彼らの姿が思い浮かぶはず。70年代風俗が紹介される際、ほぼ必ずと言っていいくらいの高確率で使用される、あのシーンだ。いま見ればチャチイ映像効果、レーザー光線の乱舞もセットでね。
 抜けの良い男性的なアルトのMauriceと、中性的なファルセットを自在に操るPhilipとのヴォーカルの対比によって、時に類型的になりがちなディスコ・サウンドにバラエティを持たせ、泡沫ディスコ・バンドと一線を画すことができたんじゃないかと思われる。独りでやれることには限界があるのだ。
 PhilipだけじゃなくMauriceもまた、ソロで”I Need You”という必殺メロウ・チューンをヒットさせているのだけど、けっきょくソロはこのシングルを含む1枚しかリリースしていない。一発屋はちょっと言い過ぎかもしれないけど、せっかくいい感じのアダルトR&Bアルバムを作ったのだから、「もうちょっとソロ活動に力を入れても良かったんじゃないの?」と言いたくなってしまう。
 ただPhilipもMauriceも双方、やはり自分のホーム・グラウンドはEarth、Earthのメンバーによって奏でられるサウンド、そして互いのヴォーカルとの相乗効果によって、オリジナリティあふれるグルーヴ感が生まれることがわかったのだろう。
 ビギナーズラックで単発ではうまく行くけど、継続させることは難しい。これも長く内部にいるとわからないことである。そういった意味でソロ活動という名の冷却期間は正解だった。

 でも、そのMauriceももういない。
 これから先、彼らのコラボを聴くことはできない。
 近年はステージ活動から引退してもっぱらプロデュース活動のみで、ライブの場に立つことは滅多になかったけど、それでもEarthの精神的支柱としてかけがえのない存在ではあったはず。失ってから存在感の大きさを思い知らされる場合は多々あるけど、彼の場合、その場におらずとも存在感を放つことのできる、貴重なキャラクターだったのだ。
 今後のEarthはPhilip主導で活動継続してゆくものだと思われるけど、具体策はまだ出ていない。今後の動向が待たれる。


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1. Shining Star
 初の全米No.1を記録したアルバム先行シングル。力強いホーン・セクション、軽快なカッティングとオブリガード、要所を押さえたAl McKayのギター・プレイ、そしてMauriceとPhilipによる終盤のヴァース。タイトに磨き上げられたパーツのベスト・マッチングな組み合わせによって出来上がった、最高のファンクの理想形がここにある。
 敢えてこの曲の欠点を挙げるとしたら、たった3分という中にすべてが適切に収められていること。ほんとあっという間の3分間とはこのこと、なのにその濃密さといったら。
 あぁ、もっと聴いていたいのに。



2. That's The Way Of The World
 メロウでありながら心地よいリズム・セクションのグルーヴ感によって、強いファンク・スピリットを感じさせるタイトル・チューン。普通のバンドなら甘いフィリー・ソウルに流れがちなところを、タイトな響きのドラムと、メロディを奏でるが如く流麗なベース・ラインがビターなテイストを加えている。
 4枚目のシングル・カットとして、全米12位R&Bチャート5位という成績を残している。アルバムの半数をシングル・カットしているくらいだから、当時の勢いがそれほど凄かったことが窺える。



3. Happy Feelin'
 こちらもやはりリズム・セクションが大活躍のファンキー・チューン。ほとんどジャム・セッションで作ったんじゃないかと思えるくらいバンド全体のノリが良い、と思ってたら、俺の持ってるCDのボーナス・トラックにこの曲のデモ・テイクが収録されており、ベーシックはほとんど一緒だった。
 いまだアフロというコンセプトに未練があったのか、ほぼ完成形のトラックに無理やりカリンバを被せてしまうMauriceの意地が感じられる。この頃はまだチャラい路線に完全にふっ切れない部分もあったのだろう。
 こちらも2枚目のシングルとして、ディスコ・チャートで1位を獲得。ほんとダンス機能に特化したトラックだけど、ここまでシンプルな構造でありながらサウンドに脆弱さが見当たらないのは、やはりバンドの基礎体力がものを言っている。

4. All About Love
 邦題” 今こそ愛を”。Mauriceがほぼ出ずっぱりで歌い上げる珠玉のバラード。終盤のモノローグもまたムード全開。しっかし長い語りだよな、エロさがちょっと足りないけど。
 その辺をもう少し開き直っていれば、Marvin Gayeは大げさとしても、ソロとしてLuther Vandrossのポジションくらいは余裕で行けたと思うのだけど、後の方向性を考えるとそれで良かったのかも。
 アウトロのムーグの響きはジャズ・ファンクを通り越して、もはやプログレの香りさえ感じさせる。ここでまた無理やりアフロのエッセンスを注入しているのだけど、むしろ無国籍感がましてジャーマン・プログレっぽく響く。

5. Yearnin' Learnin'
 ここからレコードB面。ダンス・ビートを強調した強力なファンク・チューン。もうちょっと下世話になればParliamentっぽくなってしまうところを、Mauriceの品の良さが程よいバランスで押さえている。
 シングルにすればよかったのに、と聴くたびにいつも思ってしまう。

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6. Reasons
 Philipによるスウィートなミディアム・チューン。こちらももう少しメロウに寄るとただのStylisticsになってしまうところを、重厚なバンド・サウンドによって甘みを抑えている。このギリギリの見極めが絶妙だったのがこの時期のMauriceで、プロデューサーとしてのジャッジメントは安定感バツグン。
 この後到来するディスコ・ブームの波に飲まれてしまうと途端に舵取りが甘くなってしまうのだけど、ここではまだ安心して聴ける。

7. Africano
 アフロというよりは、まんまアフリカ民謡のイントロからスタート。ただしあくまで前奏という扱いで、ちょっとしたブレイクのあと、ほとんど関連性もない感じでソリッドなインスト・ファンクが続く。やっぱMauriceだよな、こういう仕事って。
 この時期はまだディスコにどっぷり浸かってないので、こういったライブ映えするインスト・ナンバーも時々収録されている。でもEarthのクレジットでリリースするのは損だったかな。せっかくブラスが前面に出た良質のジャズ・ファンクなのに。当時ディスコ・チャート1位だったのもうなずけるクオリティ。

8. See The Light
 邦題”神よ、光を”。ラストはPhilipメインのミディアム・ナンバー。この時期はあまりフィーチャーされていないのだけど、この曲ではコーラス・ワークが絶品。天使のささやきのようなPhilipのファルセットを包み込む和声は、邦題通り神々しいムードすら感じられる。やっぱり何も考えないで、適当に名付けしてるわけじゃないんだな日本のディレクターも。
 これまであまりフィーチャーされてなかったパーカッションも、控えめながらソフト・タッチに空間を彩るように漂っている。ラストにふさわしい壮大なスケールを感じさせるジャジー・チューン。




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邦題は『灼熱の狂宴』。熱い。 - Earth Wind & Fire 『Gratitude』

folder 一般的にEW&Fのイメージと言えば、”September”や”宇宙のファンタジー”、ちょっと踏み込んでも”Boogie Wonderland”などのディスコ・クラシック系が有名で、それ以前はどんなサウンドだったのかは、あまり知られていない。実のところ、俺も長らくそのイメージが強く、ヒット曲以外のナンバーはほとんど関心がなかったのが事実。あくまで俺の先入観だけど、「大人数のアフロたちが大げさなコスプレで、ステップを踏みながら愛と自由を歌ってる集団」というのは、それほど間違ってないんじゃないかと思う。
 こうした先入観とは裏腹に、海外のレア・グルーヴ界隈でEW&Fの人気は高く、特にディスコ・サウンドへの転身によって、(当時としては)時代のトレンドとなる以前、まだ70年代ジャズ・ファンクの香りが強い頃の泥臭いサウンドに、圧倒的な人気がある。

 俺がEW&Fを知ったのはまだ小学生の頃、音より先に、まずビジュアル面での出会いだった。5歳上の従兄弟の部屋へ遊びに行くと、大量にあった週刊少年チャンピオンやジャンプの単行本を読み耽るのが楽しみだった。当時の従兄弟は高校中退してガソリン・スタンドでバイトをしており、自分で使える金に余裕があったのだ。次第にマンガよりレコードの量が多くなってくるのは、まぁ年頃ならではの変化である。で、その中にあったのがEW&Fの『Faces』のLPだった。
 見てもらえばわかるように、なかなかインパクトの強いジャケットである。いまどき宗教法人のパンフレットだって、ここまで胡散臭くはない。そんな妖しげなデザインは、まだ歌謡曲程度しか興味のなかった小学生にとっては、得体の知れない抵抗感のほうが強かった。勝手に聴くと従兄弟に怒られそうだったので、結局聴かずじまいで終わってしまった。
 ちなみにその従兄弟、当時はEW&Fのメンバー同様、アフロでキメていた。なので、なんだか別世界の人になっちゃった感が強く、そうした経緯もあって、ディスコ以降のEW&Fには未だ馴染めずにいる。

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 で、そんな俺がきちんとEW&Fを聴くようになったのは、前述したようにレア・グルーヴ経由、海外のミックス・テープに紛れ込んでいた”Sun Goddess”がきっかけだった。俺が最初に聴いたのは、Ramsey Lewisのヴァージョンである。もともとはスタンダードなジャズ・ピアニストだったのが、60年代からジャズ・ファンク的サウンドに感化されて、一時期サイケな作品を量産していたのだけど、そんな中で俺の気を引いたのが、この曲である。
 この『Gratitude』にも同曲が収録されており、最初はそのRamseyのカバーだと思っていたのだけど、クレジットを見ると、作曲がMaurice White、EW&Fのリーダーその人である。何だかサウンドがそっくりで、雑なカバーだなぁと思ってたら、何のことはない、大元は同じだったわけだから、無理もない。

 ちなみにこのアルバム、LPでは2枚組なのだけど、ちょっと変則的な構成になっており、レコードでいうABC面が各地のライブ・ダイジェスト、D面がスタジオ・テイクとなっている。前作の『That's the Way of the World』(邦題『暗黒への挑戦』)がビルボード1位を獲得したため、CBSとしてはここで畳み掛けるようにひと勝負打ちたい、との思惑と、バンド側のマテリアル不足とを解消する折衷案だったと思われる。CDだとまるまる1枚に収められているため、その制作意図がわかりづらくなっているのは、まぁ致し方ないとしても、そこら辺を意識して聴いてみると、ライブとスタジオ・テイクとの質感の違いが如実に表れている。
ライブ・テイクは”Sun Goddess”などのジャジー・テイストの入ったファンク・チューンを柱として、各セクションのソロ・プレイをフィーチャーした長尺の曲が多いのだけれど、スタジオ・テイクでは、エアプレイに向いた3分程度のコンパクトなナンバーが並んでいる。
 ある意味、ここがEW&Fのターニング・ポイントと言える。これまでの総集編的なジャズ・ファンク仕様のライブ・テイクと、今後の方向性を提示したソリッドなダンス・チューンとの分岐点。

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 EW&Fだけに当てはまるわけではないのだけど、当時の彼らのように、スタジオよりむしろステージで威力を発揮するタイプのサウンドは、昔からアメリカではウケが良い。延々と続くギター・カッティングや、入れ替わり立ち替わりで吹きまくるホーン・セクション、ヴォーカル・パートはほんのちょっぴりなのに、ジャム・セッションの演奏が1時間以上続くことも珍しくない。

 アメリカ国内だけで細々やってくのなら、それはそれで良いのだけれど、もっと広いフィールドで活動してゆくのなら、また違う戦略が必要となってくる。なにしろ広い国土なので、隅々までツアーで回るには、途方もない年月が必要だし、どうにも効率が悪い。特にEW&Fのような大所帯バンドだと、移動するだけでも膨大な経費がかかるし、その他もろもろの維持費もバカにならない。

 なので、アメリカでブレイクするためには、ラジオのエアプレイが大きなカギになる。DJらに積極的に後押ししてもらえるよう、3分前後のオンエアしやすいサイズの曲が必要になる。そうすると、従来のような冗長なインプロビゼーション、壮大なスケールの組曲などは、逆に障害になる。

 そういった事情もあって、彼らの曲は次第にコンパクトかつソリッドになってゆく。冗長なフレーズはタイトになり、サビもキャッチーでわかりやすくなった。もともとバンドのポテンシャルは相当なレベルだったので、起承転結を3分にまとめることは、ちょっとその気になれば難しいものではなかった。
 その成果が、総合チャートでも1位を獲得した”Shining Star”だったという経緯。

 この後は、一斉を風靡した長岡秀星のジャケット・アートが象徴するように、ステージ衣装も大げさにスペイシーになり、ビジュアルだけで見ると、二流のディスコバンドと大差ない。ただしこの『Gratitude』までは、その商業ポップ性とミュージシャンとしてのプライドがいい感じで拮抗して、絶妙なバランスで仕上がっている。
 ディスコ以外のEW&Fはまだいろいろあるので、ここを入り口として聴いてみると、かなりの割合で先入観が払底されるんじゃないかと思う。


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1. Introduction - Africano/Power
 当時のレイテスト・アルバム『That's the Way of the World』収録曲と、1972年リリース3枚目のアルバム『Last Days and Time』収録曲をつなげた、壮大なインスト・メドレー。ホーンが4人も自前のバンドでいると、やっぱり音の厚みはすごい。ソウル・ショウでよくあるように、まずはオーディエンスをホットに盛り上げるため、リズム・セクションを含めてのグルーヴ感は最強。
 “Africano”はシングルとして、ディスコ・チャートで1位になった、とのこと。専門チャートとはいえ、インストでトップに立ったというのは、やはりこの当時のバンドのパワーと勢いが窺える。

2. Yearnin' Learnin
 で、ここからヴォーカル陣が登場。引き続き、こちらも『That's the Way of the World』から。Philip Baileyリードによる、ややディスコよりのナンバー。それでもバックのパワーが強いので、軽さはない。この頃のPhilipはまだそれほどファルセットを多用していないので、悪く言えば普通のバンドだけど、この路線もカッコ良かったんじゃないかと思える。
 オリジナルはテンポがゆったりしてタメがあるグルーヴなのだけど、俺的にはこっちのライブ・ヴァージョンのほうが好み。

3. Devotion
 5枚目のアルバム『Open Our Eyes』に収録。シングル・カットもされており、ビルボード総合33位、ブラック・チャート23位まで上昇。ヒットしたことも納得できる、メロウなコーラスとPhilipのファルセットが印象的。夕暮れ時の野外ライブで聴いたら、そりゃもう大変なことになりそう。
 オリジナルはひたすらメロウなのだけど、ここではリズムが前面に立っており、やっぱり俺的にはライブ・ヴァージョンのほうが好き。



4. Sun Goddess
 俺がEarthに惹かれたきっかけとなったナンバー。Al McKayの気持ち良いギター・カッティングが延々と続き、そこからじゃジー・テイストな分厚いコーラス。Don Myrickによるアルト・サックス・ソロ。どの瞬間を切り取っても、これぞEarth!!といったプレイが聴ける。
 ライブ・アルバムとしては珍しくシングル・カットされており、ビルボード総合44位、ブラック・チャート総合20位というのは、ほとんどインスト・ナンバーという条件としては、かなり健闘したんじゃないかと思う。
 曲自体のパワーももちろんだけど、7分という長尺にもかかわらず、ほとんど長さダルさを感じさせないのは、やはり作曲したMaurice Whiteの構成力の賜物。



5. Reasons
 またまた『That's the Way of the World』より。ほとんどPhilipによるソロで、ライブの流れ的にはクール・ダウン的なメロウ・ナンバー。シングル・カットはされていないのだけど、なぜか俺も知ってたくらい有名な曲で、調べてみると数々のベストに収録されており、もともと人気の高い曲である。
 ここでPhilipはほぼファルセットで通しているのだけど、時々Princeっぽく聴こえてしまうのは、多分この辺をモチーフとしているのだろう。

6. Sing A Message To You
 Mauriceによる、まぁタイトルをひたすらコーラスで連呼しているナンバー。ここではブリッジ的な扱いだけど、フェード・インで入ってるということは、実際にはもっと長く、観客への煽りとして使われてたんじゃないかと思う。
 コーラスもヴォーカルも、そして演奏もダントツで、この時期のEarthにはほんと隙がない。ライブではほんと最強だったんじゃないかと思えるけど、この熱気をうまくスタジオ・テイクで発揮することができなかった。そこがバンドとしての課題であり、なので重心をヴォーカル・パートに移したディスコ・サウンドへの傾倒は、流れ的にやむを得なかったんじゃないかと思われる。

7. Shining Star
 『That's the Way of the World』収録、言わずと知れたEarthにとって総合シングル・チャート初の首位を獲得した、現在においてもキラー・チューンのポジションを守り続けているファンク・ナンバー。ほぼスタジオ・テイクと変わらないアレンジでプレイしているのは、やはりそれだけ自信作であった証拠。
 スタジオ・テイクを聴いて驚くのは、実は3分にも満たないこと。これだけのグルーヴ感、キャッチーなメロディを濃縮して詰め込んでいる。完璧な曲。



8. New World Symphony
 かなりジャズ・ファンク・テイストの濃いインスト・ナンバー。多分Mauriceがこういうのが好きだったんだろうけど、このラインナップの中では恐ろしく地味。いや、嫌いじゃないんだけどね。
でも、バンドとしての方向性が次第にプレイヤビリティと商業性との間で揺れ動く過渡期の中で、ヴォーカル&インストゥルメンタル・バンドとしてのアイデンティティを確立させたかったというのか…。

9. Sunshine
 LPのC面ラストという、非常に中途半端な位置だけど、ここからが新緑スタジオ・テイク。タイトル通り、さわやかなミディアム・ナンバー。やはりPhilipがほぼメインで効果的なファルセットを多用している。

10. Sing A Song
 思いっきりディスコ・ナンバーなのに、そこまでチャラく聴こえないのは、やはり作曲にAl McKayが絡んでいるから。ビルボード総合5位、ブラック・チャート1位は妥当。



11. Gratitude
 俺的に想像してしまったのが、「さわやかなParliament」。グルーヴの強い演奏でタメもあるのだけど、ポップ性が強いのと、P-Funk勢ほどゴチャゴチャしていないところが、俺的には好み。

12. Celebrate
 わずか3分足らずのナンバーなのに、曲調がコロコロ変わる、奇跡のような曲。ジャズとファンクとの融合、転調の嵐など、構成としては”Shining Star”に似てる。

13. Can't Hide Love
 出だしはディープなファンクかと思ったら、ゴージャスなホーン・セクションのリードによる、ちょっと不思議なテイストのスロー・ナンバー。この曲だけ外注となっており、作者Skip Scarboroughは、LTDやDeniece Williams、Anita Bakerにも書いてる人。ラインナップを見ればわかるように、ジャジー・テイストのミディアム~スロー・ナンバーを得意としている。
 シングルとして、ビルボード総合39位、ブラック・チャート11位とは、なかなかの成績で、俺的にはこういったナンバーは好きだけど、よくヒットしたもんだよなぁと思ってしまう。当時のディスコ・サウンドへ傾倒しつつあったEarthの流れとはちょっと違う気もするのだけど、やはりここは勢いなのだろう。




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北海道の中途半端な田舎に住む、そろそろアラフィフ男。ほぼ週1のペースで音楽ブログ更新中。節操ない聴き方と思われてるけど、自分の中では一貫してるつもり。 最近は蔵書の整理がてら、古い本を再読中。ジョン・アーヴィングから始まって、フィッツジェラルドやゾラ、モームなど、いわゆる古典の復習中。いつになったら終わることやら。新刊読めねぇや。
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